観光庁「国際会議の開催効果拡大実証事業」に採択されました。
IIAI AAI 2024は毎年当社でお手伝いさせていただいている国際会議で、日本に本部を置く国際学会のInternational Institute of Applied Informatics(略称:IIAI)(日本名:国際応用情報学研究機構)が主催しております。過去の記事でも紹介させていただいておりますので、よろしければご覧ください。今年は2024年7月6日~12日に高松市で開催されました。
今回の記事では、IIAI、高松観光コンベンション・ビューロー、当社で観光庁が実施する「国際会議の開催効果拡大実証事業」に応募させていただき、採択された実証事業の様子をお伝えしようと思います。実はこの国際会議は2022年と2023年にも同様の実証事業に採択されており、今回で3回目となります。観光庁の実証事業の常連会議ですね。
国際会議のテーマパーク化
今回の観光庁の実証事業は、
都市間の連携や多様なステークホルダーとの連携を通じ、開催地外への誘客やビジネス交流の創出等といった、開催効果を拡大させるための新規性の高い取組を提案・実施する国際会議
という名目で募集しており、開催都市以外でエクスカーションやサテライト会議の実施、地域産業と連携したテクニカルビジットなど、開催地の近隣市町村への連携や地域産業の連携を必要としていました。
そこで、主催者様や高松観光コンベンション・ビューローの担当者の方と相談して、開催地の高松市のみならず、国際会議を通じて香川県全体をPRすることで近隣市町村への連携を達成、およびバンケットやテクニカルツアーで体験型ソーシャルイベントを実施することで、産業連携を達成する試みを実施することになりました。それを「国際会議のテーマパーク化」と銘打って、国際会議を通じて、香川県全体を楽しめるテーマパークのようにして、香川県の食文化・産業・郷土芸能などを「見る・聞く・食べる・触れる・学ぶ」ことができるソーシャルイベントを打ち出しました。具体的には下記の4つで構成します。
- ⽇替わり体験型エクスカーションの実施
- ⽇替わり郷⼟芸能の鑑賞
- 地域産業を学ぶ高松市中央卸売市場(うみまち商店街)バンケット
- ⾹川県および市町村の魅⼒を発信する紹介展⽰
また、特別ウェブサイトも制作しました。
次からそれぞれのソーシャルイベントを紹介したいと思います。
日替わり体験型エクスカーションの実施
従来の国際会議では、エクスカーションまたはテクニカルツアーは会期中に1~2回ほど実施するのが、慣例ですが、それでは開催都市の一部を紹介するに留まる上、参加者によっては国際会議に参加できる日程が限られているため、参加できない場合もあります。そこで、一度に参加者全員でエクスカーションを実施するのではなく、毎日、行先が異なるエクスカーションを日替わりで実施して、出来るだけ多くの方がいずれかのエクスカーションに参加できるようにしました。参加者はご自身の参加日程や演題発表・聴講などのスケジュールを調整して、参加いただきます。
また、訪問先も体験を重視し、香川県の伝統的な産業の「うどん作り」、「うちわ作り」、「和三盆作り」と、外国人から人気が高い酒蔵およびワイナリーの見学を取り入れました。変わり種として、「ボートレース丸亀」で、競艇の体験(舟券の購入を含む)も取り入れました。これは、競馬と異なり競艇は、日本独自の競技で珍しい日本文化の1つであるため、外国人参加者に是非とも紹介したいという意図があります。
具体的な訪問先は下記となります。
1日目 和三盆作り体験・讃州井筒屋敷見学
2日目 うどん作り体験・栗林公園散策
3日目 ワイナリー見学・屋島散策
4日目 香川県農業試験場 府中果樹研究所見学・酒蔵見学
5日目 うちわ作り体験・ボートレース丸亀競艇体験
何れのエクスカーションも盛況で、個人旅行では訪問が難しい場所もありますので、貴重な体験を提供できたと思います。
※本記事の最後に記録動画をリンクしておりますので、よろしければご覧ください。
日替わり郷土芸能の鑑賞
国際会議のバンケットなどで、郷土芸能を鑑賞することはよくありますが、エクスカーションと同様に従来の国際会議では、鑑賞の機会は1回ほどが慣例で、地域に数多ある郷土芸能の一部を紹介するに留まっています。そこで、前項の日替わり体験型エクスカーションと同様に毎日実施することで、鑑賞の機会を増やすことにしました。香川県内の郷土芸能を保存している団体・アーティストの方に来場いただき、午後のコーヒーブレイクの時間を長めに取り、メイン会場で披露いただきました。披露いただいた郷土芸能は下記の通りで、多くの参加者に鑑賞いただきました。
サヌカイト演奏
小豆島 石節
人形浄瑠璃
さぬきばやし
参加日数が限られる参加者の方でも、1回は鑑賞いただくことができ、毎日いらっしゃる方にとっては、休憩時間のお楽しみになったと思います。
※本記事の最後に記録動画をリンクしておりますので、よろしければご覧ください。
―――― 次回の記事に続く ――――――