国際観光コンベンションシンポジウム(ITCS2021)とは?
このシンポジウムは下記の団体による共催で、コンベンションの実務従事者に向けて、専門家の講演を聴講したり、実際の国際会議・学術集会の見学などを通して、コンベンションの知識と主催者業務の理解を深める機会を提供していて、今回で8回目となります。
- 東京都立産業技術大学院大学 人工知能とサービス科学研究所
- 特定非営利活動法人 国際応用情報学研究機構(IIAI)
- Research Team on Convention & Service studies(RTCSS)
今回はコロナ禍のため、初めてオンラインで開催され、10月12日と10月26日の2日でシンポジウム行い、その間の2週間でオンラインAI議論システムのD-Agreeを使用した意見交換が行われました。シンポジウムでは、専門家のご講演と専門家を交えたワークショップを行い、下記のテーマでウィズコロナにおけるコンベンションの課題を共有し、その解決策を考えました。
討論のテーマ
- ウィズコロナにおけるインバウンド回復に向けた取り組み
- ハイブリッド開催が増加する中、現地開催への取り組み
- リスクマネジメントに関する取り組み
シンポジウムの様子
参加者は47名、24団体となり、各地域のコンベンションビューロー・観光協会の職員の方が最も多く、自治体や会議場の職員の方もいらっしゃいました。
講演
専門家のご講演では、ウィズコロナ・ポストコロナにおけるコンベンションの動向や先端技術、コンベンション実務の初心者に向けた主催者業務、国際会議・学術集会における様々なイベント事例をご紹介いただきました。 講演の1つでは、国際会議・学術集会の参加者へのアンケート調査から、会期中のソーシャルイベントにおける研究者同士の交流が参加動機の1つとして重要で、新型コロナウィルスが落ち着いたら、オンラインではなく現地開催を望む声が多いことがわかりました。
ワークショップ
また、ワークショップでは数名のグループに分かれ、専門家がファシリテーターとなり、課題について討論を行いました。討論では発言する必要があるため、参加者の皆様は少し緊張されている様子でしたが、専門家の方のフレンドリーなファシリテーションで、緊張もすぐにほぐれ、活発な意見交換が行われました。皆様、1年以上のコロナ禍で多くの困難があったようで、様々な苦労や対策を熱心に発言されていて、聴いている方も大きくうなずきながら、共感されていたのが印象的でした。
オンライン討論
2回のシンポジウムの間の期間(2週間)では、オンラインAI議論システムを使用した討論が行われ、上記のワークショップを引き続き、テキストベースで行いました。その討論の結果も研究チームに分析にしていただき、皆様と共有しました。
他にもたくさん書きたいのですが、長くなってしまうため、シンポジウムの様子はこのくらいにします。それくらい盛りだくさんのイベントで、開催のお手伝いをさせていただき、とても光栄でした。
次回のシンポジウム
冒頭でも書いた通り、国際観光コンベンションシンポジウムは今回で8回目となり、初めてのオンライン開催となりました。これまでは、実際の国際会議が開催されている会場で平行開催され、専門家のご講演のほか、現地で実際に主催者業務や会議の様子を見学できました。昨年は新型コロナウィルスの影響で国際会議が急遽、オンライン開催になり、このシンポジウムは中止となったのですが、今年はオンライン開催を実現しました。 来年はまだ決まってませんが、開催されると思われます。当社としても主催者様に開催をプッシュしていきます。
まとめ
ここまで書いてきた通り、ご講演された専門家の方は、コンベンション関連の研究をされていたり、国際会議・学術集会の主催者ですので、コンベンション実務者の立場で、ざっくばらんに質問をできる機会は少ないと思います。質疑応答では、これまでの実務で疑問に思ったり、悩んでいたことを専門家の方にぶつけており、参加者の皆様がコロナ禍の難しい局面を乗り越えようと尽力されているのを痛感しました。また、異なる組織のコンベンション実務者との交流もあり、このシンポジウムから新しく共同の取り組みが行われ、より魅力的なコンベンション誘致が行われたら、素晴らしいなと思いました。
長くなりましたが、とても有意義な体験を提供しているシンポジウムです。次回のシンポジウムが決まったら、参加されてみてはいかがでしょうか!?